こんなに笑えるなんて!アレン座『熱海殺人事件』ゲネプロレポートが到着!!


 

2021年1月6日より、劇団アレン座 Allen suwaru(以下、アレン座)による主催舞台『熱海殺人事件-ザ・ロンゲスト・スプリング-』が開幕し、11日に無事大千秋楽を迎えた

本作の開幕に際し、ゲネプロへの参加が叶った。

昨今の情勢変化で、現地に観に行けなかったという方たちへ向けて
少しでも現地のリアルな様子を、たっぷりの写真とともにお届けしたい。

 

また、RADENでは本番直前のキャスト陣へ稽古場取材を実施しているので、こちらもぜひチェックを。

★過去記事はこちらから★

キーワードは「変態性」!? 劇団アレン座が名作『熱海殺人事件』を改新上演!

 

 

序盤から「つか作品」の洗礼を受ける

 

 

『熱海殺人事件-ザ・ロンゲスト・スプリング-』の作者である、つかこうへい。
つか作品の特徴といえば「怒涛のセリフ量」。
こちらはもはや登竜門といってもいいほど、キャスト陣を苦しめる。

アレン座による『熱海殺人事件』も、同様に開幕と同時に木村伝兵衛部長刑事が畳み掛ける。

伝兵衛部長をつとめるのは栗田学武
鋭くも一筋縄ではいかないキャラクターに、キャッチーな動きとテンポのよいセリフ運びを加えていたのが特徴的だった。

前述している稽古場取材でも栗田学武が演じる部長は変態性がカギとなると話していたように、登場人物たちへの「粘着質さと無関心さ」が真反対のベクトルに振り切っていた。

一見相反するように感じるが、この2つのコントラストがついていればついているほど、目ざとく天の邪鬼な部長の性格を体現されているように感じた。

 

 

 

部長に続いて登場するのは、レノ聡が演じる熊田留吉刑事

従来の、昭和特有の渋さが漂う熊田のイメージから、レノはより熱さと情のある令和の熊田へと生まれ変わらせていた。

物語の展開の中で、まさに着火剤となるその立ち位置は荒々しいが、たまに見せる可愛さがまた憎い。

アレン座でしか聞けない「お前、ブリトー食ってそうな〜」「ピザ食ってそうな〜」といったツッコミが笑いを誘う。

 

 

 

そして部長と共闘して話をどんどん掻き乱していくのが水野朋子女性警官

あざとく、欲望に忠実な彼女は桜彩によって可憐に体現。
原作のドロドロさはなく、気持ちがいいほどに部長の変態性に付き従う彼女は、同性異性に関係なく目が離せなかったのではないだろうか。

 

 

 

本作でキーパーソンとなるのは容疑者・大山金太郎
田舎から出てきたヤンキーである彼は、同郷の女性を連れて熱海へ。
しかし、あることから愛する彼女を手にかけてしまう。

磯野大は大山に挑むにあたって、「熱海殺人事件を通して”役になる楽しさ”を見つける」というのが課題だったという。
怒りも悲しさも嬉しさも楽しさも、感情を一切隠さず、まっすぐに表現するその姿には眩しさを感じるほど、青春時代に置いてきてしまった純真さが、再び手元に戻ってきたかのような感覚に陥る。

 

 

 

 

こんなに笑える『熱海殺人事件』があったのか!

 

 

本作は鈴木茉美の脚色・演出により全く新しい作品として生まれ変わっていた。

小劇場というキャパシティを最大限に利用し、観客も物語の中に存在しているかのような距離感で、キャスト陣の息遣いを余すことなく感じられた。

劇場全体をどの席からも見渡すことができるので、ストーリーが進んでいるにも関わらず、脇で小ネタを披露するキャストの動きも事細かに観察できる。

逆をいうと、こういった規模感だからこそ、小ネタが用意されていたのではないだろうか。
とくに舞台中央のキャビネットから取り出される小道具の数々には要注意。不意打ちを食らうこと間違いなし(笑)。

 

また、突如としてはじまるカラオケに驚かされる。
キャスト自らが音楽のオンオフを操り、絶妙なタイミングで歌いはじめるのだが、劇中、いわゆるミュージカルとはまた違ったはじまり方なため、思わず笑いが。

このオンオフの間のとり方も、おそらく毎公演ごとに微妙に違っていたのではないだろうか。

 

もう一点、目を引いたのはプロジェクションマッピングを駆使した表現方法。

大山の回想シーンでは舞台全体に熱海の海辺を映すことで場面転換がおこなれていたのだが、これがとても美しい。

そのほかダンスシーンでもこの技術が応用されており、たった4人のキャストだけが演じているとは思えないほど、舞台表現に奥行きが生まれていた

 

 

 

まだまだ、語り尽くせないほど、たくさんの魅力を秘めた、劇団アレン座 Allen suwaru 主催舞台『熱海殺人事件-ザ・ロンゲスト・スプリング-』

どんな年齢層が観たとしても絶対に笑えて、感動する作品ではないだろうか。

また、現在アレン座では2020年11月に上演した『いい人間の教科書。』のアーカイブ配信が決定!
以下記述の概要欄よりチェックをしてみてほしい。

今後もRADEN編集では劇団アレン座の最新情報を更新していくので、ぜひ引き続きチェックをいただきたい。

 

文・撮影/RADEN編集部

 

 

 

<アザーカット>

 

 

■概要

・舞台『熱海殺人事件 -ザ・ロンゲスト・スプリング-』

【作】つかこうへい

【演出】鈴木茉美

【出演】
栗田学武(劇団アレン座)
磯野大(劇団アレン座)
桜彩(劇団アレン座)
レノ聡(天才劇団バカバッカ)

・URL :http://allen-co.com/allen-atamisatujinjiken/・Allen suwaru公式Twitter: @Allen_suwaru
・Allen suwaru公式ブログ: https://ameblo.jp/allen-suwaru
・公演についてのお問い合わせ: info@allen-co.com

主催・制作:株式会社Allen

劇団アレン座が挑む、ONLINE演劇×つかこうへいの名作。
不朽の名作、不屈の劇団。
突如おとずれた演劇の冬に、つかこうへいが残した種から新しい色の花を咲かせる。
新しい時代、新しい生活様式、そして、新しい演劇。
俳優の肉体は、魂は、ソーシャルディスタンスを越えて観客の肉体に、魂に、届くのか。
気鋭の演出家・鈴木茉美の現在を貫く鋭い感性で『熱海殺人事件』が生まれ変わる。

・Allen suwaruプロデュース公演『いい人間の教科書。』

特設ホームページ:http://allen-co.com/allen-IISHO-online/

CAST
〈東京公演〉
朝田淳弥
栗田学武(劇団アレン座)
橋本全一
武藤賢人
(50音順)

〈大阪公演〉
磯野大(劇団アレン座)
大崎捺希
栗田学武(劇団アレン座)
武藤賢人
(50音順)

日程
東京公演:1月中旬配信開始(2月25日まで)
大阪公演:1月下旬配信開始(2月25日まで)

配信価格
5,000円(税込)

主催・制作:株式会社Allen

舞台「いい人間の教科書。」公式HP: http://allen-co.com/allen-ningen2020/
舞台「いい人間の教科書。」物販サイト:https://allen.shop-pro.jp/

公式HP:http://allen-co.com/allen-suwaru/
お問合せ:info@allen-co.com