2020年、働き方に大きな変化が生まれた時代。
これを機にYou TubeやWEBサイト・ブログ開設、フリマアプリなどなど、ネットビジネスをはじめる人も多かったのではないでしょうか。
しかし、「はじめたはいいけどテキストってどうやって書けばいいの?」「文章を書くって難しくない?」という壁にぶつかっていませんか?
本記事では某出版社にて編集を担当した筆者が、初心者の方向けに文章作成のコツをお教えしちゃいます。
目次
1.「起承転結」ではなく「序破急(ジョ・ハ・キュウ)」を意識して書く
記事を書く際に文章の流れはとても重要ですよね。
そこで思い浮かぶのが『起承転結』。しかし、WEB記事では注意が必要。
起承転結は小説ならいいのですが、3,000字以下のテキストの場合、項目を4つ(起・承・転・結)に分けてしまうとそれぞれの内容が薄くなり、視点がコロコロ変わってしまって締まりのない文章になってしまいます。
そのため、この場合は『序破急』というものを推奨します。
【序破急(ジョ・ハ・キュウ)とは】
★序→テーマ。またはテーマの導入
★破→話の展開部分。物語でいうところの「ここから面白くなりそうだと期待させる」部分。起承転結の「承転」の部分なので、やや長めでリアルかつ具体的に書く部分となります。
★急→起承転結の「結」の部分。一番いいのは「読者の満足感を煽って終わる」ようにすること。
また、締めくくる際にプラスαの補足情報を入れてあげると◎。
「続きが気になる〜!」っていう雰囲気を出すことができるとサイト内の回遊率が大幅にアップします。
想像力の幅を広げて。
例えば、トートバッグのレビュー記事があったとして、
「マチが15cmと大容量!」と簡単に書いてしまうよりも、15cmのものがなにかないかネットで探してみて、
改変後)マチが15cmもあるので卵パックが真横に入る!お買い物バッグに最適です。
としてあげるほうが記事を読んだときのお得感が倍増。
読者利益を考えた情報を盛り込むようにしましょう。
このちょっとした頭のひねりがポイント。
たくさん入れる必要はありません。1記事内に2箇所入れるだけでもOKです。
2.文字カブリの注意
文字の「カブリ」とは、2パターンあります。
①頭痛が痛い。→同じ意味の言葉が続く
②「ドラッグストアで入手すやすい製品なので、毎日続けて使いやすい製品です。」→単語のカブリ
①に関しては日本語的におかしいので論外です。②に関しては文が長くなると起こりやすくなります。
その際は文章を一度見直すか、2つに文を分けるかを検討してみてください。
※接続詞「の」のカブリについては後述しています。
3.テキスト内の文字統一
1つの文章内で単語表記のバラつきがないほうが誌面は美しくなります。
〈数え方〉 例:ひとつ or 一つ or 1つ
〈金 額〉 例:10,000円(めるも内、1万円は△)
〈時 間〉 例:夕方8時(0:00~24:00もOK)
〈単 位〉 例:cm(めるも内はcm統一)
所 or ところ
全て or すべて
繋がる or つながる
一人 or ひとり
良い or いい
来る or くる
もの作り or ものづくり
事 or こと
一度どちらかに決めたなら、記事内は絶対に統一するということを頭の隅に置いておいてください。
これに関しては該当単語が出てきたたびにPCのメモページに書き出しておくと後々の照らし合わせがラクになります。
4.ひとつの文章が長くなりすぎないように気をつける
文章が長いと内容が入って来なくなり、読者が離れてしまう原因になります。
文内に「、」が3つ以上ある場合は長い証拠。
また、ひとつの文章に「」、()、『』、””が3つ以上発生するのも△。読み手の頭の中に内容が入ってこなくなります。
その場合は目次や概要に情報をまとめ、そこから引用するように。
5.「の」カブリ
「春のアラフォー女子のための最強の化粧水、現役美容部員さんのオススメはコレ!」といったように文中に「の」が続くと間延びしてしまい、読みづらくなります。
解決策としては形容詞の場所を入れ替えたり&くっつけたり、「!」を間に入れたりすると◎。
前の方に動詞を入れてもOK。
改変後)「アラフォー女子に捧ぐ! 現役美容部員がオススメする、春の最強化粧水はコレ!!」
6.「も」の先頭挿入
文章のはじめの接続詞にいきなり「も」をつけるのはNG。
最初になにかしらの効能だったり特色があって、その次に「も」がくるようにこころがけましょう。
リップクリームを例に出して説明すると、
・リップクリームのメインの効果は保湿。そこに塗り心地の良さや香りといった付加価値がついた製品があったとする。
その際、見出しを作るとして、
「塗り心地も良い!保湿力1.5倍続いたのはアベンヌ!!」
としてしまうと浮ついた文章になってしまう。この場合「も」を「が」もしくは「まで」に変えるか、後ろに動詞を持ってくる。
改変後)「塗り心地の良さまで叶える!保湿力1.5倍続くのはアベンヌだけ!!」
7.「」『』“”の使い分け
ざっくりとなってしまいますが以下のように位置づけるのがオススメです。
★「」→会話
★『』→媒体名&場所名など強調したいときに。『anan』『ジョジョの奇妙な冒険』
★“”→ことばの強調 “やさしかった” “あの時だからこそ” “幸運のカギ”
8.書き終わったら必ず自分で校正!
「大丈夫、誤字なんてない」と思っていても絶対にあるはず。
あとから見出しだけ変えたときなどは特に誤字が発生しやすくなります。
***
いかがでしたか?
今回紹介した1〜8のコツを知ってるのと知らないのでは文章力に大きな差が生まれます。
とはいえ、文章力アップの最大のコツは、やはり数をこなしていろんなパターンを経験するということだと思います。
誰でもはじめは右も左もわかりません。
かくゆう筆者も、文学部出身というわけでもなく、出版社に勤めはじめたころは「てにをは」の「て」の字すら理解できていませんでした(笑)。
本サイトではまた違う記事でも文章のコツをお教えできればと思います。
ありがとうございました。